中扉

この本は大変可笑しいです。
サブタイトルは「数式のない数学の本」。18幕の芝居仕立てになっていてそれぞれの場面で登場人物達が「無限」の不思議を語ります。著者の吉田先生からのリクエストは「吉本新喜劇」。古代ギリシャの学者から「ギターを抱いた渡り鳥」まで実に30人以上の人々を描きわけました。人間をあれこれ描くことが楽しくてずいぶん時間がかかりましたが、とても面白かった。
いつもは別の仕事で御一緒させていただいている著者の吉田先生、編集者である日経の堀口さん、そして装幀家の森さんという私にとってはそれぞれが「お馴染み」の皆様方とここで同じ一つの仕事をする、というシチュエーションが何だか不思議で、いつもと違う緊張感がなかなか良い刺激でした。

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